どうも、こんにちは。ハルオ(@haruovlog)です。
今回は僕が以前乗っていたバイク『XJR400R(RH02J)』をインプレ・レビューしていきます。
XJR400Rといえば、約10年前までに生産されていたヤマハの400マルチの代名詞で、4気筒空冷エンジン独特の排気音や、流麗なフォルムが魅力的な一台。
当時の僕も、普通免許の最大排気量である400ccであること、4気筒のサウンド、そしてなによりテールが上がった流麗なフォルムに惚れて購入しました。
XJR400Rの乗車歴は2年あるので、長年乗っていたライダー目線でインプレを書いていきます
参考になれば幸いです。
はじめに
注意事項
- インプレは主観的・抽象的な意見が多く含まれます。
また感覚には個人差がありますので、参考程度でどうぞ。 - 私は身長169cm、体重60kg、股下77cm、細めの体格です。
諸元表
インプレの前に『XJR400R』の諸元表を載せておきます。
XJR400は4度のモデルチェンジでスペックが何度か変更されていますが、今回は最終型RH02J(2001年~)を紹介します。
XJR400R | |
全長 (mm) | 2085 |
全幅 (mm) | 735 |
全高 (mm) | 1085 |
軸間距離 (mm) | 1435 |
シート高 (mm) | 780 |
車両重量 (kg) | 199 |
乗車定員(名) | 2 |
原動機種類 | 4ストローク |
気筒数 | 4 |
冷却方式 | 空冷 |
排気量 (cc) | 399 |
4スト・カム駆動方式 | DOHC |
最高出力(PS) | 53ps(39kw)/11,000rpm |
最大トルク(N・m) | 35/9,500rpm |
燃料タンク容量 (L) | 20.0 |
燃料(種類) | レギュラーガソリン |
燃料供給方式 | キャブレター |
満タン時航続距離 | 620.0Km |
フレーム型式 | ダブルクレードル |
燃費(km/L) | 31.0 |
ブレーキ形式(前) | 油圧式ダブルディスク |
ブレーキ形式(後) | 油圧式ディスク |
タイヤ(前) | 110/70R17 |
タイヤ(後) | 150/60R17 |
メーター表示:燃料計 | 有 |
ABS | 無 |
XJR400Rは1993年生まれでXJR400を含めるとモデルチェンジはそれぞれ96年、98年、2001年に行われています。
モデルチェンジの度に足回りの設定の見直しや、タンク容量を変更したりとマイナーアップデートを繰り返してきました。
今回紹介するのはXJR400R3型(RH02J)です。
2型からタンクの容量を18L→20Lに変更した影響で見た目もボリューミーになって、かっこよくなっています。
インプレ
外観
XJR400Rは400ccの丸目1灯ネイキッ ドで随一の見た目だと思っています。特にかっこいいのがボリューミーなタンクからはね上がったテールまでのラインです。
昔のネイキッドは武骨なデザインが多い中XJR400Rはどこか女性的な丸みを帯びたデザインで唯一無二の存在です。
フィンが張り出した空冷エンジンの造形も存在感を醸し出していて非常にかっこいいです。
最近の400ccクラスはストファイやクラシックよりのデザインが増えてきたので、こういった曲線を多用したデザインはもう一度復活してほしいものです。
メーター周り
XJR400Rのメーターはアナログ形式で左側にスピードメーター、右側にタコメーターがあり、真ん中のデジタル画面には時計と燃料計に加えてオドメーター、総走行距離を切り替えることができます。
キーをオンにした時、メーターの針がぐるっと回るおしゃれな機能がイカしてます。
取り回し
取り回しはオーソドックスな400ネイキッドよりやや大柄なつくりなので、250ccクラスはもちろん同じ排気量のCB400SFと比べても少し取り回しにくい印象があります。
僕の身長だとかかとが少し浮くので、跨りながらの前後の押し引きは少しやりにくいです。
足つき
シート高は780mmです。
身長169cm、股下77cmの私がまたがった場合は両足かかとが少し浮くのでスペック通りの足つきと言えます。
ちなみに僕は教習車のCB400SFでも両足べったりつかない短足ですが、XJR400RはCBよりも若干足つきが悪いかなという感じでした。
ですので足つきに関してはCB400SFで大丈夫だったなら問題ないと思います。
乗り心地
アイドリング時に空冷エンジン独特のメカノイズが聞こえるのがXJR400Rの特徴です。
マフラーの更け上がり自体もぶっちゃけ良いとはいえずCB400SFに比べると微妙なところですが、4気筒ならではのレーシーなサウンドはやっぱり癖になります。
純正マフラー音は静かめの乾いた音がするのが印象的で、音量は思っていたよりだいぶ落ち着いています。
空冷エンジンということで、夏場はエンジン周りが結構熱いのかなと思っていたのですが、そこまで熱くもなく夏場でもわりと普通に乗ることができます。
バーハンドルでポジションも楽なので乗り心地としては快適ですが、ネイキッドなので、走行風がもろに身体にあたるため、長時間のツーリングは結構疲れます。
操作性
400ccで車体は200kgあるので、車体のとり回しは楽ではないですが、思っているほど苦労する感じでもなかったです。
400ccの中でも大柄な車体ですが、意外に操作性は良く、連続カーブでも思っている以上に楽に倒すことができるので、山道の走行はかなりやりやすかったです。
この辺はさすが空冷最速を目指していたバイクといったところでしょうか。
ブレーキ
※写真は前輪ブレーキです。
前ブレーキはブレンボの対向4ポットのダブルディスクで制動力は申し分なく、かなり豪華な仕様です。
後ろブレーキは対向2ポットのシングルディスクでABSは未装備です。
前ブレーキに比べれば制動力は全然ですが、フットブレーキを強く踏むと割と簡単にタイヤがロックするので、十分な制動力が感じられます。
最近の400cはシングルディスクを採用しているのがほとんどなので、正直この排気量ですと、ブレーキ周りはちょっとオーバースペックぎみかなと思います。
実燃費、航続距離
僕の乗っていたXJR400Rの実燃費は17〜19km/lでした。
空冷の4気筒なので燃費はこんなもんです。
燃費を気にするんだったら4気筒は乗らないことをおすすめします。
一方でタンク容量は20Lとかなり大きめなので、航続距離は余裕で300km以上は行きます。
燃料計がついているので、残り燃料を見誤らなずにすむ燃料計は地味に便利です。
高速道路
400cc4気筒で高回転型のエンジンを搭載しているので、加速性能は申し分なく100km/h程度でしたらすぐに加速してくれます。
追い越しで100km/h以上に加速する時も1速ギアを下げてスロットルを捻れば簡単に加速してくれるので、普通に高速を走る分には必要十分な加速性能と言えます。
ただし、ネイキッドなので走行風に厳しく、100km/hぐらいがギリギリ快適に走れる速度です。これは大型になろうが変わらないので、ネイキッドの宿命と言えますね。
エンジン的には120km/hぐらいで走り続けることは余裕でできますが、走行風がきつすぎて正直ずっと巡航できる速度ではないかなーという感じです。
また車重も200kg近くあるわりと大柄な車体なので、同排気量と比べて横風の影響は受けづらいです。
250ccからの乗り換えだと高速走行の安定性は断然違いますね。
エンジン性能、加速性能
エンジンは14,000回転の高回転型エンジンを搭載しています。
最大トルクが10,000回転ぐらいのところに設定しているので、必然的に低速トルクが薄くなっています。
空冷ということも拍車をかけているのか、発進は多少のもたつき感があるのは否めません。
低速トルクは同排気量に比べたら弱い印象ですが、250cc4気筒にありがちな低速トルクの谷もあまり感じませんでしたし、2速発進もできるので、扱いに癖があるかといったらそこまでかなと思います。
もちろん4気筒400ccですので、回して楽しむバイクです。
高回転まで回すと、加速、エンジンサウンドともに低回転では味わえない圧倒的な満足感を得ることができます。
実際に乗るときも燃費を気にしてちまちま乗るよりもブン回して楽しむエンジンと言えます。
二人乗り
タンデムシートは運転手とのシート一体式で、タンデマーは運転手と距離が離れすぎず、座面も広い方なので、恐怖感は少ないです。
XJR400Rはタンデムバーが元々存在しないので、
よくタンデムする方は社外品のタンデムバーがあると、タンデマー側はより安心感が高まると思います。
タンデムバーは下記がシンプルでシートバッグの脱落防止にも使えて使い勝手が良いのでおすすめです。
一方で運転手側のタンデム走行は低速トルクが薄目なので、少し発進には気を使いますが、走り出したらタンデムしていても 特段苦労するということはありません。少し加速は鈍くなりますが許容範囲と言えます。
ただ街乗りでストップアンドゴーが多いと気を使うので、さすがにしんどくなってきます
ちなみにタンデムすると、平常時はかかとが浮きますが、リアサスが沈むので足つきは両かかとべったりになります。
積載性
シート下には車載工具を入れたらほとんどスペースはありません。
ネイキッドは基本シート下に物は入りませんから、これは仕方ありません。
僕はカッパをジップロックに畳んで小さくすることでなんとかカッパだけはシート下に収納していました。
シート下には荷掛フックがあり、タンデムシートの座面も広いので積載性は高いです。
純正キーで開閉できるヘルメットホルダーがあるのも地味に嬉しいポイントです。
まとめ
以上、XJR400Rのインプレでした。
まとめると、
低速トルクが薄いというデメリットは有りますが、それを上回る見た目の美しさと空冷ならではのエンジンサウンドが魅力的な一台です。
今の市場では400ccマルチの現行車はCB400SFだけと、市場価値が年々上がっている車格となっています。
今後も価格相場は下がることはなく、むしろ上がっていく可能性が高いので、検討されている方は早めの購入をお勧めします。
以上、みなさんのバイク選びの参考になれば幸いです。(^▽^)
見た目:
乗りやすさ:
足つき:
燃費:
エンジン音:
手に入りやすさ:
コスパ:
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